車載Linux「Automotive Grade Linux」開発プロジェクトに Desay SV Automotiveなど5社が新規参入
サンフランシスコ、2017年10月18日 – 業界を超えたコラボレーションで注目を集める車載Linuxのオープンソースプロジェクト「Automotive Grade Linux (AGL)」は、アドビ、Desay SV Automotive、FIBERDYNE SYSTEMS、ニュアンス、トレンドマイクロの5社を新規参入メンバーとして迎えることを発表しました。
「AGLのエコシステムは急速に成長しています。今後はこれを音声認識やデジタルマーケティングなどの新領域へと拡張させ、自動車メーカーがユーザー向けの新機能やサービスをAGLベースのインフォテインメントシステムに簡単に統合できるような仕組みづくりを進めていきたいと考えています。
現在、我々はAGLユニファイドコードベース (UCB) を進化させ、テレマティクス、計器盤、ヘッドアップディスプレイなどの新機能へと拡張させていく研究を進めています。これに伴い、新規メンバー各社と協業させていただくことをとても楽しみにしています。」(The Linux Foundation、Automotive Grade Linux エグゼクティブディレクター Dan Cauchy)
AGLコミュニティの総会は半年に一度行われており、2017年は10月18日~19日にドイツ・ドレスデンにて開催されました。この総会はAGLのメンバーが一堂に会し、最新技術の学習、ベストプラクティスのシェア、業界を超えてイノベーションを起こすためのコラボレーション機会などをつくる場として人気を博しています。
「自動車メーカーに向けた最高クラスの電子ソリューションプロバイダとして、Desay SV AutomotiveはAutomotive Grade Linuxコミュニティのメンバーとなれたことを非常に嬉しく思っています。
今後はよりリッチかつスマートなコネクテッドカーシステムの需要がますます増えてくると考えられます。AGLとのコラボレーションにより、オープンソースプロジェクト特有のスピードをもって自動車業界に安定したテクノロジーを提供することができます。」(Desay SV Automotive シニア・バイス・プレジデント Duan Yongzheng(段拥政))
Automotive Grade Linux (AGL) について
Automotive Grade Linuxは、自動車メーカー、サプライヤー、開発会社のコラボレーションにより運営しているオープンソースプロジェクトで、コネクテッドカーの実現に向けた完全オープンなソフトウェアの開発と実用化を進めています。Linuxをベースに一からプラットフォームを構築しており、今後の業界標準となる新機能とテクノロジーをスピーディーに開発するのが目下の目標です。
当初は車載インフォテインメント (IVI) に注力していましたが、AGLは今や計器盤やヘッドアップディスプレイ、テレマティクス、先進運転支援システム (ADAS)、自律運転など、あらゆる車載ソフトウェアの開発計画を有している唯一の組織です。
Automotive Grade LinuxはThe Linux Foundationにより運営されています。Linux Foundationの案件は皆個別に資金提供を受けたソフトウェアプロジェクトで、コラボレーション開発を通じて業界やエコシステムを超えたイノベーションを加速させることを目指しています。